Excel（エクセル）IF関数で条件を複数指定する方法をわかりやすく解説

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この記事の内容は？

IF関数の基本の使い方

IF関数は条件分岐して結果を分けることができる関数です。
設定された条件に対しセルの値がTRUE（真）かfalse（偽）かを判定し、その判定結果に応じた値を返します。

IF関数の構文

=IF (論理式, 真の場合, 偽の場合)

IF関数の構文はこのようになっています。

論理式	条件
真の場合	条件と一致したときに返す値
偽の場合	条件と一致しなかったときに返す値

それぞれの引数の内容はこのような感じになります。

具体例を見てみましょう。
セルD3～D7にIF関数を使用して、70点以上であれば「合格」、70点未満であれば「不合格」というように、点数に応じた結果を表示しています。

IF関数の使い方

セルD3に入力されている内容は、下記になります。

論理式：セルC3が70以上の場合（※以上は「>=」と入力します）
真の場合：条件(C3が70以上)を満たしていれば「合格」と表示
偽の場合：条件(C3が70以上)を満たしていなければ「不合格」と表示

このようになります。

セルC3は「90」となっていて条件を満たしているため「合格」と表示されます。

セルD3に入力した数式をセルD4～D7にコピーすることで、セルC4～C7の点数に応じた結果を表示することができます。

◆文字列にはダブルクォーテーションを付ける◆

関数の引数に文字列を入力する場合は、その文字列を「 ” （ダブルクォーテーション）」で囲む必要があります。

数値の場合はダブルクォーテーションは不要です。

論理式で使用する比較演算子

条件を指定する論理式には、数式が入力されます。

例えば「A1が50以下」「A1が100未満」「A1が新規」「A1が初回以外」など、数値や文字列を条件として数式を入力します。

その際に使用するのが「比較演算子」です。

演算子	意味	入力例
=	等しい	A1=100
<>	等しくない	A1<>100
>	より大きい	A1>100
<	より小さい	A1<100
>=	以上	A1>=100
<=	以下	A1<=100

ちなみに比較演算子の中でも「等しい」「等しくない」は文字列を対象にした条件でも使用可能です。

「A1が新規」と入力する場合：A1="新規"
「A1が初回以外」と入力する場合：A1<>"初回"

このようになります。条件となるものが、人名や単語など文字列の場合は、ダブルクォーテーションで囲んで入力しましょう。

IF関数で複数の条件を指定する方法

IF関数を使って、条件に合った結果を3つ以上に分けたい場合は、引数にさらにIF関数を入れる(ネストする)ことで複数の条件を指定することができます。

下記の例を見てみましょう。

今回の例では、3つの条件を指定して、点数が90以上であれば「A」、70点以上であれば「B」、70点未満であれば「追試」と表示しています。

入力されている数式はこのようになります。

偽の場合にIF関数を入れて、さらに条件を指定しています。

この場合は、

❶論理式：セルC3が90以上の場合
❷真の場合：条件(C3が90以上)を満たしていれば「A」と表示
❸-①論理式：セルC3が70以上の場合
❸-②真の場合：条件(C3が70以上)を満たしていれば「B」と表示
❸-③偽の場合：条件(C3が70以上)を満たしていなければ「追試」と表示

という内容を入力しています。

最初のIF関数で90点以上の場合の条件を指定して、それを満たした場合の結果を指定、満たさなかった場合に、引数「偽の場合」にIF関数を入れて次の条件（70点以上の場合の条件）を入力していきます。

4つ以上の条件を指定する場合

これを4つ以上の条件にする場合は、さらにIF関数を偽の場合に入力していきます。

=IF(C3>=90,"A",IF(C3>=80,"B",IF(C3>=70,"C","追試")))

上記のように入力すれば、さらに条件を細かく指定することができます。

複数の条件を指定する場合はIFS関数が便利

IF関数の中にさらにIF関数をネスト(入れ子)すれば、複数条件を指定することができますが、

数式の入力が手間
数式を入力するときに混乱する
数式の内容が見づらい

など、指定する条件の数が多くなるほど、手間もかかり見づらくもなります。

条件を3つ以上指定したい場合は「IFS関数」を使うのがおすすめです。

IFS関数は、Excel2016以降で使用することができる関数です。

IFS関数の構文

=IFS (論理式1, 真の場合1, 論理式2, 真の場合2, ...,)

IFS関数の構文はこのようになっています。

論理式1	1つ目の条件
真の場合1	1つ目の条件と一致したときに返す値
論理式2	2つ目の条件
真の場合2	2つ目の条件と一致したときに返す値

それぞれの引数の内容はこのような感じになります。

IFS関数では、「論理式」と「真の場合」が2つで1組のセットとなっています。

先ほど、IF関数の中にIF関数を入れて入力した内容を、IFS関数に書き換えると以下のようになります。