Excel(エクセル)｜ROUNDDOWN関数で切り捨てする方法

Excel(エクセル)で計算結果などの数値を切り捨てる処理をして結果を表示したい時は、ROUNDDOWN(ラウンドダウン)関数を使用すると簡単に行うことができ便利です。

ROUNDDOWN関数を活用すれば、任意の桁数で切り捨て処理をすることができます。

今回の記事では、ROUNDDOWN関数の基本的な使い方から、数式の結果を切り捨て処理する方法のほかに、「桁数」を覚えなくてもROUNDDOWN関数が使える方法も紹介していますので、ぜひ参考になさってください。

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ROUNDDOWN関数(切り捨て)の構文

=ROUNDDOWN(数値 , 桁数)

数値	切り捨ての対象となる数値。値や数式を、直接入力、またはセル参照して指定することが可能。
桁数	対象の数値を切り捨てする桁数を指定。

ROUNDDOWN関数の構文はこのようになります。

引数は「数値」と「桁数」の2つとなっており、数値にはセル参照や消費税などの計算式を入力することが多いです。

また、ROUNDDOWN関数の桁数は、以下のようになります。

桁数に、「正の数」を指定した場合は、小数点以下の桁で切り捨ての処理が行われます。

桁数に「0」を指定すると数値は最も近い整数として切り捨てられます。

「負の数」を指定した場合は、整数部分の桁で切り捨ての処理が行われます。

桁数については覚えるのがなかなか難しいと感じる方も多いと思います。

今回の解説では、桁数を覚えなくても切り捨て方法も解説していますので、そちらを参考になさってください。

桁数の処理をするその他の関数

切り捨ての処理を行うROUNDDOWN関数のほかに、

四捨五入の処理をするROUND関数
切り上げの処理をするROUNDUP関数

があります。

上記のように、同じ数値を同じ桁数で処理した場合、表示される結果が異なります。

ROUNDDOWN関数の基本的な使い方

それでは、ROUNDDOWN関数の基本的な使い方を解説します。

ROUNDDOWN関数の引数は「数値」と「桁数」の2つとなっています。

この2つを入力すれば、結果が表示されます。

①セルに「=ro」と入力して「ROUNDDOWN」を挿入する

まず、答えを出したいセルに「=ro」と半角モードで入力します。
関数の一覧から「ROUNDDOWN」をダブルクリック、または「ROUNDDOWN」を選択後「Tab」キーを押します。

ROUNDDOWN関数が挿入されます。

「=ROUNDDOWN( 」と表示されます。
「数値」→「桁数」の順に引数を入力して、切り捨て処理した結果を表示することができます。

②「数値」と「桁数」を入力して「Enter」キーを押して確定する

今回の例では「6185.873」という数値を使って処理をしてみます。
引数「数値」に「6185.873」と入力し、半角カンマで引数を区切ります。
引数「桁数」に「1」と入力して、「Enter」キーを押して確定します。

これで、切り捨てした結果が表示されました。

「Enter」キーを押して確定すると、小数第二位を切り捨て処理した結果が表示されました。

「桁数」を修正してみましょう。

もし、思っていた結果と違っていたら「桁数」のみ修正して結果を変えることもできます。
「桁数」を「-1」に修正して、「Enter」キーを押して確定しましょう。

やり直して結果を修正することも可能です。

「Enter」キーを押して確定すると、一の位を切り捨て処理した結果が表示されました。

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数値に数式を指定して切り捨てする方法

今回の例では、「金額」×消費税1.08をした結果を、ROUNDDOWN関数を使って切り捨てを行います。

■通常の計算結果

上記のように、通常の計算を行うと、「213.84」というように小数点以下が表示されてしまいます。

これを、ROUNDDOWN関数を使って、計算結果の一番近い整数になるように桁数を指定して切り捨てます。

■ROUNDDOWN関数で切り捨てした計算結果

【手順】
ROUNDDOWN関数を挿入し、引数「数値」に「C4*1.08」となるように、数式を入力します。
半角カンマを入力して引数を区切ったら、「桁数」に「0」を入力して、「Enter」キーを押して確定します。

結果が表示されます。
これで「213.84」という結果が、小数第一位の桁が切り捨てされて、「213」という整数になりました。

「桁数」と「処理される桁」

ROUNDDOWN関数を始め、桁数を処理する関数で一番難しく感じるのが「桁数」ではないでしょうか。

以下は、同じ数値を桁数「-3」～「3」をそれぞれ指定して切り捨てた結果です。

例えば、「桁数」に小数第一位の「1」を指定すると、実際に処理されるのは小数第二位となっています。

また同じように、「桁数」に百の位の「-2」を指定したときも、実際に処理されるのは十の位の桁となっているのが分かります。

ROUNDDOWN関数が分からなくて検索したときに、サイトによって、「指定した桁数になるように処理をする」と解説される場合と、「切り捨てされる位」で解説される場合があるため、よくわからないまま使っているという人もいると思います。

ちなみに、Microsoftの公式では、ROUNDDOWN関数の解説について、「数値を切り上げた結果の桁数を指定します」と記されています。

「桁数」の理解が難しいということで、「桁数」の解説が2つのパターンになっているのかもしれません。

しかし、ある方法さえ知っていれば、「桁数」を覚えなくてもROUNDDOWN関数を使うことができます。

桁数が分からなくても入力できる方法

「桁数」が分からなくてもできる方法というのは、「1」「2」「3」のどれを入れたらどの結果になるのか分からなくても使える方法です。

その方法は、「ダイアログボックス」を使って、ROUNDDOWN関数を入力する方法です。

この方法であれば、「負の数」または「0」または「正の数」のいずれかを入力するということだけわかっていれば、ROUNDDOWN関数を使うことができます。

それでは、詳しい手順を解説します。

今回の例では、通常の計算で198円の税込金額が213.84円と表示される所を、ROUNDDOWN関数を使って200円となるようにします。

①ROUNDDOWN関数を挿入して「fx」をクリックする

まず、ROUNDDOWN関数を挿入して、「=ROUNDDOWN( 」となるようにします。
次に、数式バーの左側にある「fx」をクリックします。

ダイアログボックスが表示されます。

「fx」ボタンをクリックすると、画面上に「関数の引数」ダイアログボックスが表示されます。
ダイアログボックスには、各引数の入力欄が表示されています。
この入力欄に必要な内容を入力して、OKをクリックすると、関数の結果を求めることができます。

②数値に数式を入力する

「数値」の入力欄をクリックし、「B3*1.08」となるように入力します。
ダイアログボックスを使った入力では、上記の例のように、「数値」の入力欄の右側に、数式の結果が表示されます。

③とりあえず「桁数」を入力する

「桁数」の入力欄をクリックし、まず「0」と入力してみましょう。
どの桁数を入れたらいいのかわからなくても良いので、とりあえず何かしらの数字を入力します。
すると、「桁数」の入力欄に右下と、ダイアログボックスの左下の2ヶ所に、桁数に「0」を指定したときの結果が表示されます。
これで「0」を入れたときの結果が「213」になっていることが分かります。
今回表示させたい結果は「200」なので、桁数を他の数字に変えてみましょう。

④表示したい結果になるまで「桁数」の入力を繰り返す