Excel(エクセル)で計算結果などの数値を四捨五入したい時は、ROUND関数を使用します。
ROUND関数を使うことで、任意の桁数で四捨五入をすることができるためスムーズに処理をすることができます。
今回の記事では、ROUND関数を使って四捨五入をする方法を基本から応用まで解説します。
ROUND関数で難しく感じる「桁数」を覚えなくても使える方法も紹介していますので、ぜひ参考になさってください。
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ROUND関数(四捨五入)の構文
=ROUND(数値 , 桁数)
数値 | 四捨五入の対象となる数値。値や数式を、直接入力、またはセル参照して指定することが可能。 |
桁数 | 対象の数値を四捨五入する桁数を指定。 |
ROUND関数の桁数は、以下のようになります。
桁数に、「正の数」を指定した場合は、小数点以下の桁で四捨五入の処理が行われます。
桁数に「0」を指定すると整数が表示されます。
「負の数」を指定した場合は、十の位以上の桁で四捨五入の処理が行われます。
ただ、この桁数は覚えるのがなかなか難しい方も多いと思います。
今回の解説では、桁数を覚えなくても四捨五入できる使い方も解説していますので、そちらを参考になさってください。
ROUND関数の基本的な使い方
まず、ROUND関数の基本的な使い方です。
ROUND関数の引数は、「数値」と「桁数」の2つなので入力もしやすいです。
それでは、基本の使い方のパターンをいくつか見てみましょう。
まず、四捨五入の答えを出したいセルに「=ro」と半角モードで入力します。
関数の一覧から「ROUND」をダブルクリック、または「ROUND」を選択後「Tab」キーを押します。
「=ROUND( 」と表示されます。
あとはこの中に引数を入力すれば、四捨五入の結果を表示することができます。
■例①:小数第二位を四捨五入したいとき
今回は「1234.567」という数値を使います。
引数「数値」に「1234.567」と入力し、半角カンマで引数を区切ります。
引数「桁数」に「1」と入力して、「Enter」キーを押して確定します。
結果が表示されます。
■例②:一の位を四捨五入したいとき
先ほどと同様に、引数「数値」に「1234.567」と入力し、半角カンマで引数を区切ったら、「桁数」に「-1」と入力して、「Enter」キーを押して確定します。
結果が表示されます。
数値に数式を指定して四捨五入する方法
今回は、「金額」×消費税1.08をした結果を、ROUND関数を使って行います。
通常の計算を行うと、小数点以下が表示されてしまいます。
これを、ROUND関数を使って、計算結果の一番近い整数になるように桁数を指定します。
ROUND関数を挿入したら、引数「数値」に「C4*1.08」となるように、数式を入力します。
半角カンマを入力して引数を区切ったら、「桁数」に「0」を入力して、「Enter」キーを押して確定します。
これで、「213.84」という数式の結果が、小数第一位の桁が四捨五入されて、整数になりました。
ROUND関数の桁数
基本の使い方を解説しましたが、いかがでしたか?
数値に何を入れるか、ということはなんとなくわかったかもしれませんが、「桁数」がややこしかったのではないでしょうか。
ややこしい原因は、以下の表を見てみてください。
例えば、「桁数」に小数第一位の「1」を指定すると、実際に処理されるのは小数第二位なんですね。
同じように、「桁数」に百の位の「-2」を指定したときも、実際に処理されるのは十の位の桁なんです。
ここら辺が、「指定した桁数になるように処理をする」と解説される場合と、「四捨五入される位」で解説される場合があるんです。
ちなみに、Microsoftの公式では、ROUND関数の解説について、「数値を四捨五入して指定された桁数にします。」と記されています。
ただ、「桁数」の理解が難しいという観点からさまざまな解説が世に広まっているのかもしれません。
しかし、ある方法さえ知っていれば、「桁数」を覚えなくてもROUND関数を使うことができます。
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ROUND関数の桁数が分からなくても使える方法
結論から言うと、ROUND関数の桁数が分からなくても、ROUND関数を使うことができます。
その方法は、ROUND関数を使う際に、ダイアログボックスを使って入力をすることです。
手順を解説します。
今回は、通常の計算で198円の税込金額が213.84円と表示される所を、ROUND関数を使って210円となるようにします。
①ROUND関数を挿入して「fx」をクリックする
まず、ROUND関数を挿入して、「=ROUND( 」となるようにします。
続いて、数式バーの左側にある「fx」をクリックします。
ダイアログボックスが表示されます。
「関数の引数」ダイアログボックスが表示されます。
ダイアログボックスを開くと、各引数の入力欄が表示されます。
この入力欄に必要な内容を入力して、OKをクリックすると、関数の結果を求めることができます。
②数値に数式を入力する
まず、「数値」の入力欄をクリックし、「B3*1.08」となるように入力します。
この時、「数値」の入力欄の右側に、数式の結果が表示されます。
③「桁数」を入力してみる
続いて、「桁数」の入力欄をクリックします。
まず「0」と入力してみましょう。
すると、「桁数」の入力欄に右下と、ダイアログボックスの左下の2ヶ所に、桁数に「0」を指定したときの結果が表示されます。
これで「0」を入れたときの結果が「214」になっていることが分かります。
今回表示させたい結果は「210」なので、桁数を他の物に変えてみましょう。
④表示したい結果になるまで「桁数」の入力を繰り返す
桁数に入力した「0」を消して、「1」を入力してみましょう。
結果が「213.8」となっています。
この結果も表示したい物とは異なっていることが分かります。
桁数に入力した「1」を消して、「-2」を入力してみましょう。
結果が「200」となっています。
このように、何回でも繰り返して、指定した桁数の結果を確認することができます。
⑤表示したい結果が出たら「OK」をクリックする
桁数に入力した「-2」を消して、「-1」にしてみましょう。
すると、結果の所に「210」と表示されました。
これで、表示したかった結果を求めることができました。
「OK」をクリックして確定しましょう。
これで、表示したい結果を出すことができました。
これで、税込金額を任意の桁数で四捨五入した表示にすることができました。
これだけ知っておこう
ダイアログボックスを使えば、どの桁数を指定したら、どの位置が四捨五入されるかといったことは覚えなくてもROUND関数が使えることが分かりました。
表示したい結果が出るまで順番に数値を入力したら、その答えにたどり着くことができます。
ただ、「0」「正の数」「負の数」というようにどの数を入れるかで結果が大きく異なります。
なので、
- 「0」を入力すると、小数第一位が四捨五入されて、「数値」に一番近い「整数」になる
- 「正の数」を入力すると、小数点よりも左側の位が四捨五入される
- 「負の数」を入力すると、小数点よりも右側(小数点以下)の位が四捨五入される
という、この3つだけわかっておくと、ダイアログボックスを使って桁数を入力する時も、効率よく作業をすることができます。
ROUND関数 応用の活用方法
ROUND関数のほかにも数値を処理することができる関数があります。
- ROUNDUP関数(切り上げ)
- ROUNDDOWN関数(切り捨て)
があります。
使い方もROUND関数と同じで、入力方法も同じです。
例えば、
=ROUND(1980,-1)では「1980」という結果が表示され、
=ROUNDUP(1980,-2)だと、「2000」という結果になり、
=ROUNDDOWN(1980,-3)の場合は、「1000」という結果になります。
このように、使用する関数と、指定する桁数によって結果が異なります。
どのような結果が表示されるのかは、ROUND関数の入力同様に、関数挿入後に数式バーの左側にある「fx」を押して、ダイアログボックスを使うとわかりやすいですね。
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