今回の記事では、Excelでフィルターの設定方法を紹介します。
特定のデータの絞り込みをしたり、昇順や降順など任意の順に並べ替えたり、ビジネスでとても便利な機能の一つがフィルター機能で、仕事でも欠かせないツールとなっています。
基本の設定方法からデータの抽出方法、トラブルの解決方法まで紹介します。
ぜひ参考になさってください。
ちなみに、今回の記事で説明するフィルター機能は、条件に合わせてデータを抽出するものです。
■データの並べ替えのついては下記の記事をご覧ください。
Excel(エクセル)|データの並べ替えをする方法・複数条件の指定
■対象ごとの値を合計や平均など集計する方法については、下記の記事をご覧ください。
■テーブル機能で SUBTOTALなどを活用して集計する方法については、下記の記事をご覧ください。
Excel(エクセル)|テーブルの使い方・解除の方法まで徹底解説
■ピボットテーブルでデータの分析や集計をする方法については、下記の記事をご覧ください。
Excelでフィルターの使い方をザックリ解説
わかりやすい動画解説
わかりやすい画像解説
エクセル フィルター機能の使い方
それでは、上記の例で解説します。
まず、表を作成するときは、罫線や塗りつぶしなどは無くても大丈夫ですが、表の上の行は空白にしておきましょう。
上記の例の場合だと、セル【A1】にタイトル、表はセル【A3】からとなっていて、2行目にはデータがありません。
フィルターを適用する際は、この状態の方がオススメです。
フィルターとは?どういう時に使うもの?
エクセルはでデータの分析や集計に便利なソフトですが、その際に、指定した条件に合ったデータだけを抽出したり、任意の順番に並べ替えたり、目的に合わせてデータを分析することが多いです。
そんな時に便利なのが、エクセルのフィルター(オートフィルター)の機能です。
フィルター機能を使うと、全体のデータの中から指定した条件を満たすデータのみを抽出することができますし、ボタンを押すだけで並べ方を変えることも可能です。
フィルターが使えると、データの分析をする時間を短縮することができます。
フィルター機能は、簡単なマウス操作のみで実行することができるので、初心者の方にもオススメです。
フィルターの設定方法
①表内のどこでもいいので、セルをクリックします。
②「データ」タブをクリックし、「並べ替えとフィルタ」グループにある「フィルター」をクリックします
表の一行目にフィルターボタンが付きます。
昇順に並べ替える方法(50音順・1→10・あ→ん・A→Z)
表のデータの順番が「出席番号」の順番に並んでいますが、これを名前の50音順、あいうえお順に並べ替えます。
①セル【B3】の名前のセルにあるフィルターボタンをクリックします
②一覧から「昇順」をクリックします
これで、名前をあいうえお順の昇順に並べ替えることができました。
出席番号順に戻します
出席番号順に戻したい時は
①「出席番号」のセルのフィルターボタンをクリックします
②「昇順」をクリックします
これで、出席番号順に並べることができました。
★降順の場合★
降順は、「大きい順」「10→1」「ん→あ」「Z→A」の順番になります。
数値の条件を指定してデータを抽出する方法
今回は、Wordの点数が80点以上のデータのみを抽出します。
①セル【C3】のWordのセルにあるフィルターボタンをクリックします
②リストの一覧から「数値フィルター」をクリックします
③「指定の値以上」を選択します
ダイアログボックスが表示されます。
①入力欄に今回指定する数値「80」を入力します
②「OK」をクリックします
これで、データの表示がワードの成績が80点以上のデータに絞り込まれました。
その他の科目の点数は条件を指定していないので、80点以下のデータも表示されています。
2つ目の条件を指定してデータを抽出する方法
続けて、Excelの点数が80点以上の条件を指定します。
①セル【D3】のExcelのフィルターボタンをクリックします
②数値フィルター→指定の値以上→「80」と入力→「OK」をクリック
先ほどと同様の手順で設定しましょう。
先ほどのデータから、さらにエクセルが80点以上のデータを絞り込みました。
Wordが80点以上、Excelも80点以上のデータを抽出することができました。
抽出では、条件に一致した行のみが表示され、一致しなかった行は削除されたわけではなく、非表示になります。
項目を選択してデータを抽出する方法
先ほどのデータからさらに、判定が「〇」のデータだけ表示させます。
①セル【G3】の判定のフィルターボタンをクリックします
②一覧の下に表示されている項目の「✕」のチェックを外し、抽出したい「〇」のみにチェックが付いた状態にします
③「OK」をクリックします
これでさらにデータを絞り込んで表示することができました。
ワードとエクセルが80点以上で、判定が〇となっているデータが抽出されています。
フィルター機能の適用の有無の見分け方
どの項目について何が適用されているのかは、フィルターボタンの表示で見分けることができます。
並べ替えが適用されている場合は、ボタンに矢印が表示されます。
条件を指定してデータを抽出している場合はフィルターマーク(じょうごマーク)が表示されます。
何も適用されていない場合は「▼」となります。
データの抽出を解除する方法
設定した条件をすべて解除する方法です。
データタブの「クリア」をクリックします。
フィルター機能は適用されたまま、抽出の条件のみ解除され、すべてのデータが表示されました。
エクセルのフィルターを解除する方法
フィルター機能そのものを解除する場合です。
データタブの「フィルター」をクリックします。
一行目についていたフィルターボタンがなくなり、フィルタ機能そのものが解除されました。
フィルター機能自体を解除すると、抽出されていた条件も解除されるため、全体のデータが表示されます。
抽出後に並べ替えをしている場合、並べ替えのみ適用された状態になるため、並べ替えのみ実行する必要があります。
ただし、並べ替えを行うために再度、フィルターを付ける必要はなく、「並べ替えとフィルター」グループの「AZ↓」「ZA↓」ボタンを使えばOKです。
「抽出」と「並べ替え」の違い
この2つを混同されている方が多いですので、違いをしっかりと理解しておくことが大切です。
抽出
抽出とは、元の表から「条件に合った物のみ」を表示させる場合に使用します。
例えば、100件のデータがあった場合、その中から指定した条件に合った結果だけを表示させるので、100件のうち1件しか表示されなかったり、0件の場合もあります。
もちろん、全てのデータが条件に一致するのであれば100件表示もされますので、検索結果は一定ではありません。
並べ替え
では、並べ替えですが、こちらは「条件に合った順番に並べ替える」ので、100件のデータがあれば、100件全て表示されたまま、順番だけが変わります。
例えば、100件を「あいうえお順(昇順)」に並べ替えるのであれば、100件表示したまま、それを50音順に並べ替えるので、件数は100件のままです。
「抽出」と「並べ替え」の違いを押さえて、作業をすると効率的です。
フィルターの種類は何がある?
色フィルター
色フィルターでは、セルに設定されている書式の色で条件を指定することができます。
セルを塗りつぶした色や文字の色を基準にして並べ替えや抽出をすることが可能です。
テキストフィルター
テキストフィルターは、文字列を基準にして並べ替えや抽出をすることができます。
- 指定の値に等しい
- 指定の値に等しくない
- 指定の値で始まる
- 指定の値で終わる
- 指定の値を含む
- 指定の値を含まない
数値フィルター
数値フィルターは、セルに入力されている数値を基準にして並べ替えや抽出をすることができます。
- 指定の値に等しい
- 指定の値に等しくない
- 指定の値より大きい
- 指定の値以上
- 指定の値より小さい
- 指定の値以下
- 指定の範囲内
- トップテン
- 平均より上
- 平均より下
日付フィルター
- 指定の値より前
- 指定の値より後
- 指定の範囲内
- 明日
- 今日
- 昨日
- 来週
- 今週
- 先週
- 来月
- 今月
- 先月
- 来四半期
- 今四半期
- 前四半期
- 来年
- 今年
- 昨年
- 今年の初めから今日まで
- 期間内の全日付
フィルターをかける時のポイント
共通のポイント
フィルターを始め、関数など「条件」を指定する際に使うのが、
- 等しい
- 等しくない
- 以上
- 以下
- より大きい
- より少ない
といった条件の指定をします。
この言葉の理解と、数式で使用する演算子を覚えておきましょう。
等しい【 =(イコール)】
「等しい」は「=(イコール)」で表します。
「全く同じ」条件を指定する場合に使用します。
等しくない【 <> 】
「等しくない」は「<>」で表します。
「条件に合わないもの」「条件以外のもの」を指定する場合に使用します。
以上【 >= 】
「以上」は「>=」で表します。算数で書く場合は「≧」と書きますが、エクセルでは横に並べて表記します。
「以上」を使用する場合は、条件の値も含めて結果を求める時に使用します。
例えば、「セルA1の値が80以上」と条件を設定する場合、「A1>=80」となり、この場合は80も含めた結果を求めたい時に使用します。
以下【 <= 】
「以下」は「<=」で表します。算数で書く場合は「≦」と書きますが、エクセルでは横に並べて表記します。
「以下」を使用する場合は、条件の値も含めて結果を求める時に使用します。
例えば、「セルA1の値が50以下」と条件を設定する場合、「A1<=50」となり、この場合は50も含めた結果を求めたい時に使用します。
より大きい【 > 】
「より大きい」は「>」で表します。
「より大きい」を使用する場合は、条件の値を含めず結果を求める時に使用します。
例えば、「セルA1の値が100より大きい」と条件を設定する場合、「A1>100」となり、この場合、結果に100は含まれず、101以上の数値が表示されます。
より少ない【 < 】
「より少ない」は「<」で表します。
「より少ない」を使用する場合は、条件の値を含めず結果を求める時に使用します。
例えば、「セルA1の値が100より小さい」と条件を設定する場合、「A1<100」となり、この場合、結果に100は含まれず、99以下の数値が表示されます。
テキストフィルター
テキストフィルターは、その文字(テキスト)を含むもの、含まないもの、その文字で始まる文字列などを検索することができます。
曖昧に条件を指定すると、不要なものまで抽出されるので正確に文字列を入力する必要があります。
数値フィルター
数値フィルターの中で間違えやすいのが「トップテン」です。
「トップテン」という言葉から「上位10件」を想像しがちですが、その中身は「上位」「下位」を選択でき、件数も10件以外にも決めることができます。
また、「項目」「パーセント」から選択することも可能でなので、件数だけでなく、件数の中から上位10%、下位10%を抽出することも可能です。
日付フィルター
日付フィルターで一番多い間違いは、「1/23(1月23日)」など日付で指定したにもかかわらず、結果が異なる、出ないということです。
日付フィルターで最も重要なのが「西暦+月+日」で入力するということです。
つまり「1/23」ではなく、「2022/1/23」と入力する必要があります。
また、この時大切なのは「数式バーを確認すること」です。
というのも、そもそもセルに表示されているのが「2022年1月23日」であれば、それが2022年ということがわかりますが、「1月23日」のみの場合、これが何年なのか分かりません。
ですので、セル選択後に数式バーを確認して、「何年なのか」を確認してから日付フィルターを設定する方が、間違いが少なくなります。
フィルター よくあるトラブル
分かりやすい動画解説
分かりやすい画像解説
フィルターボタンが一行目についてしまうトラブル
上記の例で紹介します。
この表に通常の手順でフィルターを設定すると・・・
このように表の1行目ではなく、シートの1行目にフィルターボタンが付いてしまいました。
フィルターボタンの位置がおかしい原因
フィルターボタンが表よりも上のセルについてしまう原因は、「表が独立したデータになっていない」ということです。
もちろん、人間の目で見れば、上記の例は、表だと認識できますが、エクセルはセルに入力されているデータで管理しているので、その基準に合わせる必要があります。
今回の例で言うと、1行目には表のタイトル、2行目にはF列に日付、G列に文字列が入力されています。
そしてそのまま3行目から表のデータが入力されているため、1行目から空白行がないままデータの入力が続いている状態です。
これにより、エクセルはデータの開始行である1行目にフィルターボタンを設置したというわけですね。
フィルターボタンの位置がおかしい時の解決方法①
一つ目の方法は、表のすぐ上に行を挿入する方法です。
空白行ができれば、独立しているとみなされるので、表のすぐ上に行を挿入し、空白行を作ります。
これで、フィルターを設定すると表の1行目にフィルターボタンが設置されます。
フィルターボタンの位置がおかしい時の解決方法②
レイアウト上、新たに行を挿入したくない、できない、という場合は行の挿入をせずにフィルター機能を設定することも可能です。
この場合は、表となっているセル範囲を選択した上で、「フィルター」をクリックします。
これで、行を追加することなく、フィルターボタンを正しくつけることができました。
フィルターの範囲・設定方法
MOS試験対策_Excel
エクセルでオートフィルタの範囲・設定方法について解説します。
分かりやすい動画解説
下記、動画の内容を文字起こししております^^
どうもどうもミスターしっかちです。
今日もパソコンの勉強をしましょう(^o^)/
【今回行うこと】
「エクセルのオートフィルタの範囲・設定方法」についてお話ししたいと思います。
【オートフィルタの範囲・設定方法をする理由とは】
まず「オートフィルタ」には、表の作成後にその中の一部の「データ」を他のものと分けて絞り込むということができます。
絞り込むことで見たい部分だけの「データ」を表示することができます。
※「オートフィルタ」の設定には、気をつけなければならないことが2つありますので「設定」と一緒にお話ししたいと思います。
【「オートフィルタ」の設定1つ目具体的操作方法】
【1】「オートフィルタ」の設定の仕方
「エクセルシート」上の表の項目の「セル」を1つクリックします。
↓
「リボン」→「データタブ」
↓
「フィルターボタン」を
押します。(「並び替えグループ」に表示されています。)
「エクセルシート」上の表の項目右横に▼がついて「オートフィルタ」の設定になっていますので確認してみてください。
【1つ目の設定で注意すること】
表を作成するときに、表の上の行のセルに「データ」を入れないでください。
「データ」を入れてしまうと1つ目の「オートフィルタ」設定ではうまくいかずに他の「セル」に「オートフィルタ」が設定されてしまうので注意してください。
【「オートフィルタ」の設定2つ目の具体的操作方法】
【1】「エクセルシート」上の表を「範囲選択」の仕方
表の一番左上の「セル」を2回クリックします。
(2回目のクリックは押したままにしてください。)
↓
クリックしたまま表の一番右下に引っ張ってください。
【2】「オートフィルタ」の設定の仕方
表を「範囲選択」したまま
「リボン」→「データタブ」
↓
「フィルターボタン」を
押します。(「並び替えグループ」に表示されています。)
「エクセルシート」上の表の項目右横に▼がついて「オートフィルタ」の設定になっていますので確認してみてください。
【2つ目の設定で注意すること】
表の作成をするときに必ず表すべてを「範囲選択」してください。
「範囲選択」を間違えてしまうと「オートフィルタ」を設定がうまくできないので注意してください。
表を作成するときに、表の上の行のセルに「データ」を入れてしまった時は、2つ目の具体的操作方法で「オートフィルタ」を設定することができます。
この方法で行ってみてください。
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