今回は、「エクセルでの縦と横の入れ替え方法をお話したいと思います。
エクセルには表の項目の「セル」を縦横入替・行列入替を設定することができます。
今回は、縦横入替・行列入替した後の表の貼り付け方法についてお話しします。
分かりやすい動画解説は下記をクリック
よくある勘違い!その場では「行と列の入れ替えは不可能」
よくある勘違いなのですが、今ある「表」をその場で変更をかけるのではないことをご理解ください。
別の場所に、縦と横を入替えたものを貼り付ける技になります。
「今ある表」を「別の場所」に移す時に「行と列を入れ替える」と言う技です。
エクセルにおいて、その場で行と列を入れ替える事は出来ません。
縦横入替えの方法
基本の操作
エクセルで表を作った後レイアウトの関係から縦の項目と横の項目を入替えたいことはありませんか?
コピーと張り付けのオプションを使えば、簡単に表の縦横を入替えすることができます。
まずは、表の縦横の入替えをしたい部分をドラッグ→右クリックして、コピーを選択します。
次に縦横を入替えた表をペーストしたい範囲の「一番左端のセル」を選択し、右クリックします。
「貼り付けのオプション」の中から「行/列の入替え」を選ぶと縦横を入替えた表を張り付けることができました。
数値だけでなくセルの書式設定、SUM関数で算出した3か月の合計値もそのまま、行と列だけが入れ替わっています。
この操作は「ホーム」タブからも行えます。
縦横を入替えたい表をコピーした後、ホームタブメニュー左端の「貼り付け」アイコンをクリックし、「行/列の入替え」を選択すればOKです。
上記はWindowsでの操作方法ですが、Excel for Macでもホームタブの「ペースト」メニューから同じように「行列を入替える」で縦横の入替えを行うことができます。
もとの表がいらない場合は「貼り付け」操作後、削除してしまっても構いません。
もっといろいろな形式で縦横入替え
「貼り付けのオプション」ではなく「形式を選択して貼り付け」を使うと縦横入替えをしながら、張り付けるデータの選択を行うことができます。
まずは縦横入替えしたい表をコピーして、コピー先のセルで「右クリック」→「形式を選択して貼り付け」を選択します。
すると「形式を選択して貼り付け」のオプションを選択することができるようになります。
「行/列の入替え」にチェックを入れつつ、貼り付けるデータを選択してみましょう。ここでは「数式と数値の書式」(1,000など数値の表示形式オプションはコピーするが、セルの背景色など飾り部分はコピーしない)を選んでみます。
すると、縦横を入替えつつ、「セルの背景色や罫線などはコピーしない」状態で貼り付けを行うことができました。
縦横入替えをした表では新しい書式を用いたい場合に便利です。
注意点 「切り取り」では縦横入替えができない
もとの表がいらなくなるなら、最初から「コピー」ではなく、「切り取り」を使えばよいと考える方もいるかもしれません。
しかし、「切り取り」で表を切り取った場合、以下の図のように「貼り付けのオプション」に「行/列の入替え」が表示されません。
縦横入替えをしたいときは、「切り取り」ではなく「コピー」を必ず選択し、いらなくなった表を後から消去するようにしてください。
もっと柔軟に縦横入替えを行いたい!応用編
素早く入替えが可能なショートカット
表の縦横入替えはショートカットキーを使うともっと素早く行うことができます。
手順はこうです(ここではWindowsでのショートカットを紹介しています)。
- 縦横入替えをしたい範囲を選択し、Ctrl+Cを同時に押す(コピーのショートカット)。
- 縦横を入替えた表を張り付けたいセルを選択する。
- Alt→E→S→Eを順番に押し、最後にEnterを押す。
これだけですぐに縦横を入替えた表を張り付けることができます。
元の表とのリンクが保てるTRANSPOSE関数
TRANSPOSE関数で数式を書けば縦横の入替えができます。
使い方を見てみましょう。
まず、縦横を入替えた表を貼る範囲を正確に選択します。
例えば以下の月間売上表B2~E6までを縦横入替えして貼り付けたい場合、5行4列を4行5列に変えることになります。
そこで先に貼り付け先である4行5列分をドラッグで選択しておきます。
ドラッグした状態のまま「=TRANSPOSE(B2:E6)」と入力し、「Shift」+「Ctrl」+「Enter」を同時に押します。
3つのキーを同時に押すのは配列数式という特殊な形式で記述するためです。ただEnterを押すだけではエラーになってしまう点に注意してください。
正しい数式が欠けていれば、縦横入替えした表が張り付けられます。
下記画像のようにセルの背景や罫線などはコピーされません。
このTRANSPOSE関数は、もとの表と数値がリンクしているため、表を後で修正した場合などに非常に便利です。
例えば、以下の表でB3の数値を0に修正したとします。右上はTRANSPOSE関数で縦横入替えをした表、右下は貼り付けで縦横入替えをした表です。
右上の表では数値がリンクして0に切り替わっていますが、右下の表は数値が最初のものから変化していません。
また、TRANSPOSE関数はリンク形式で張り付けてある表の縦横入替えにも効果を発揮します。
リンク形式で張り付いている表をコピーし、縦横入替えオプションで貼り付けをすると、以下の画像緑の枠で囲まれた表のように数字がおかしくなってしまいます。
しかし、TRANSPOSE関数を使えば、リンクで張り付いている表でも正しく縦横入替えを行うことができます。
一番右の黄色枠の表は「=TRANSPOSE(G2:J7)」とリンク貼り付けした表のセル番号をもとに縦横入替えしていますが、きちんとセルが入れ替わっていることが分かります。
具体的操作方法 その2
表を選んでコピーボタンを押します
入替したい表の範囲選択します。
↓
「リボン」→「ホーム」タブ
↓
コピーボタンを押します。
貼り付けたい場所を決めます
貼り付けたい場所の「左の一番上」を選びます(今回は「セルA9」です)
貼り付けしたい「セル」を1回クリックします。
▼(下向き三角)をおして「行列切替ボタン」を押します
「リボン」→「ホーム」タブ
↓
「貼り付け」の下にある「▼ボタン」を押します。(画面一番左に表示されています。)
行列が入れ替わって貼り付けされた
元々の表が不要なら削除します
削除方法 その1 行を全て選択する
削除ボタンを押します
消えました
まとめ
今回は、エクセルの行列入れ替えについて書きました。
是非やってみてください。
表の縦横入替えをするためには貼り付けのオプションを利用する方法と、TRANSPOSE関数を使う方法があります。
簡単にできるのは貼り付けのオプションを使う方法ですが、リンク形式を保ちたいときはTRANSPOSE関数の方が便利です。
状況によって2つの方法を使い分けましょう。