「エクセルで掛け算の結果を出したけど、小数点以下を切り捨てたい」「消費税の計算をしたら小数点以下が表示されてしまったけど、請求書には整数で表示したい」――そんなお悩みはありませんか?
Excelでの計算はとても便利ですが、計算結果が思ったような形で表示されずに戸惑うことも多いものです。
特に、金額や数量などの端数処理では「切り捨て」「四捨五入」「切り上げ」をどう使い分ければいいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
実は、Excelにはそれぞれの場面に応じて使える関数が用意されており、目的に合わせて正しく使い分けることで、計算結果を自由に整えることができます。
これを知っておくだけで、見積書や請求書の作成、会計処理などの作業がぐっとスムーズになります。
そこで今回の記事では、掛け算の結果に対して切り捨て・四捨五入・切り上げを行う方法を中心に、ROUNDDOWN関数・INT関数・ROUND関数・ROUNDUP関数の使い方をわかりやすく解説します。
ぜひ参考になさってください。
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ROUNDDOWN関数を使って切り捨てる方法
消費税の計算をしたときに、小数点以下が出ることがあります。
小数点以下を切り捨てたいときに使えるのが、ROUNDDOWN関数です。
ROUNDDOWN関数とは?
ROUNDDOWN関数は、数字の小数点以下や、特定の桁の数値を切り捨てするための関数です。
ROUNDDOWN関数の構文は、
=ROUNDDOWN(数値, 桁数)
このようになっています。
それぞれの引数の考え方は
■数値:切り捨てしたい元の数字(計算式やセルの指定でもOK)
■桁数:どの桁で切り捨てるかを指定します
→ 「0」なら小数点以下をすべて切り捨て
→ 「1」なら小数点第2位以下を切り捨て
→ 「-1」なら1の位を切り捨て(10の位で丸める)
こんな感じです。
桁数を「0」にすることで、整数部分だけを表示できます。
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ROUNDDOWN関数で切り捨てる入力方法
それでは、実際にどのように入力するのかを解説します。
下記の例を見てみましょう。
今回の例では、商品の小計を計算し、合計金額に対して消費税(8%)を掛け算します。
消費税額は整数で表示する必要がありますので、小数点以下が表示されないように、ROUNDDOWN関数で切り捨てて表示します。
通常の方法で、「小計×消費税率」をセル【D6】に「=D5*C6」となるように入力し、「Enter」を押して確定します。
「5474*0.08」の結果として、「437.92」という数値が表示されます。
通常の掛け算では、小数点以下の表示が出てしまうので、ROUNDDOWN関数を使って整数の表示になるようにします。
セル【D6】に「=ROUNDDOWN(」となるように入力します。
次に掛け算の数式「D5*C6」を入力し、半角カンマを入力して引数を区切ります。
次に引数「桁数」を入力します。今回は、小数点以下を切り捨てて、整数で表示したいので「0」を指定します。
入力が出来たら「Enter」を押して確定します。
これで、小数点以下の表示を切り捨てて、整数で表示することができました。
ROUNDDOWN関数で切り捨てる時のポイント
先ほどの例では、掛け算の結果の小数点以下を切り捨てて整数にする方法を紹介しました。
しかし、ROUNDDOWN関数では、数値を切り捨てる位置を引数「桁数」で指定することができます。
小数点第一位や一の位、十の位など、作成する資料によって切り捨てる桁を決めることが可能です。
桁数には「0」以外に「1」「2」「3」や「-1」「-2」「-3」などを指定することができます。
この桁数によって掛け算の結果を好きな桁になるように切り捨てることが可能です。
しかし、先ほどの入力方法では、「Enter」を押して確定しないとどのように表示されるのかが分かりませんよね?
思った表示と違っていたらやり直すこともできますが、手間ですし効率も悪いです。
そこでオススメなのがダイアログボックスを使った切り捨ての方法です。
それでは、詳しい手順を解説します。
まず、セルに「=ROUNDDOWN(」となるように入力します。
次に数式バーの左側にある「fx」をクリックします。
「関数の引数」ダイアログボックスが表示されます。
ダイアログボックス内には、各引数の入力欄が用意されていますので、ここに必要な数式や数値を入力します。
まず、引数「数値」の入力欄に「D5*C6」の数式を入力します。
入力すると、入力欄の右側に数式の結果が表示されます。
続けて、「桁数」の入力欄に、今回は「1」と入力してみましょう。
すると、入力欄の右下に「1」を指定した場合の結果が表示されます。
このタイミングで自分が表示したい結果になるかどうかを確認することができます。
思った結果と違っていれば、「桁数」の入力を別の数値に変更してみましょう。
「桁数」の入力欄に「-1」と入力すれば、結果として「430」と表示されます。
桁数を変更すれば、その都度、結果を確認することができます。
同様に「桁数」の入力欄に「0」と入力すれば、結果として「437」と表示されます。
表示したい数値になったら「OK」をクリックします。
これで、任意の数値になるように簡単に掛け算の結果を切り捨てることができます。
エクセルで切り捨てをする方法については、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
Excel(エクセル)|ROUNDDOWN関数で切り捨てする方法|基本から応用
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INT関数を使って切り捨てる方法
先ほど紹介したROUNDDOWN関数と同じように、INT関数も、Excelで小数点以下を切り捨てたいときに使える関数です。
INT関数とは?
INT関数は、指定した数値の小数点以下を切り捨てて、整数にする関数です。
INT関数の構文は
=INT(数値)
このようになっています。
引数の考え方は
数値:切り捨てたい対象となる数(直接入力、計算式、セルの指定など)
このようになります。
※ROUNDDOWN関数と違い、「何桁目で切り捨てるか」といった桁数の指定は不要です。
常に「整数部分だけを残して、以下は切り捨て」という動きになります。
INT関数で切り捨てる入力方法
それでは、実際にどのように入力するのかを解説します。
下記の例を見てみましょう。
今回の例も先ほど同様、商品の小計を計算し、合計金額に対して消費税(8%)を掛け算します。
INT関数を使って、小数点以下が表示されないよう切り捨てて表示します。
セル【D6】に「=INT(」となるように入力します。
続いて「D5*C6」となるように掛け算を入力し、「Enter」を押して確定します。
これで、INT関数で小数点以下を切り捨てて、整数で表示することができました。
■INT関数は、常に小数点以下を切り捨てて整数にする
→ たとえば「99.99」でも「99」になります
■桁数の指定がいらないので、数式がシンプルになります
■数値が負の値(マイナス)の場合は注意が必要
→ たとえば「-437.92」の場合、INT関数は「-438」にします(より小さい整数にするため)
エクセルで消費税を出す方法については、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
ROUNDDOWN関数とINT関数の使い分け
単純に小数点以下を切り捨てたい場合は、INT関数の方が入力も楽で簡単です。
INT関数は、負の数(マイナスの数値)を扱う場合、より小さい整数に切り下げるため注意が必要です。
ROUNDDOWN関数は、引数「桁数」に数値を指定することで、正の数・負の数共に任意の数値になるように指定することができるため、切り捨ての位置を自由に設定できます。
ただ「桁数」にどの数値を指定したら良いのかが分かりづらく、扱いずらい関数と感じがちですが、ダイアログボックスを使うことによって入力の何度がぐっと下がります。
小数点以下を切り捨てたい場合はINT関数、正の数・負の数ともに自由な切り捨ての設定を行いたい場合はROUNDDOWN関数を使うと良いでしょう。
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掛け算の結果を四捨五入や切り上げする方法
これまでに、小数点以下を切り捨てる方法(ROUNDDOWN関数・INT関数)を紹介してきましたが、「端数を四捨五入したい」「少し多めに切り上げたい」という場面もあります。
たとえば、会計処理や見積書作成などで、端数の扱い方が決まっている場合です。
「ROUND関数」=四捨五入、「ROUNDUP関数」=切り上げの2つの方法を、これまでと同じデータを使って解説します。
ROUND関数での四捨五入
ROUND関数とは、数値を指定した桁数で四捨五入する関数です。
たとえば「437.92」を小数点以下なしで四捨五入すると「438」になります。
ROUND関数の構文は
=ROUND(数値, 桁数)
このようになっています。
引数はそれぞれ
■数値:四捨五入の対象となる数字や計算式(セル指定でもOK)
■桁数:どの桁で四捨五入するかを指定
→ 0:小数点以下を四捨五入して整数にする
→ 1:小数点第2位で丸める
→ -1:1の位を四捨五入(10の位で丸める)
このような内容になります。
消費税を掛け算した結果「437.92」を四捨五入して「438」にしたい場合、セル【D6】に「=ROUND(D5*C6, 0)」と入力し、「Enter」を押して確定します。
これで、掛け算の結果を指定の桁数で四捨五入することができました。
エクセルで四捨五入をする方法については、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
Excel(エクセル)で四捨五入する方法|ROUND関数の基本から応用まで
ROUNDUP関数を使った切り上げ
ROUNDUP関数とは、数値を指定した桁で必ず切り上げる関数です。
「437.01」でも「437.99」でも、切り上げると「438」になります。
ROUNDUP関数の構文は
=ROUNDUP(数値, 桁数)
このようになっています。
引数はそれぞれ
■数値:切り上げの対象になる数値や計算式
■桁数:どの桁で切り上げるかを指定
→ 0:整数に切り上げ
→ 1:小数点第2位で切り上げ
→ -1:10の位で切り上げ
このような内容になります。
消費税を掛け算した結果「437.92」を「438」に切り上げたい場合、セル【D6】に「=ROUNDUP(D5*C6, 0)」と入力し、「Enter」を押して確定します。
これで、掛け算の結果に小数点以下があれば、繰り上げて表示することができます。
エクセルで切り上げをする方法については、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
Excel(エクセル)|ROUNDUP関数で数値を切り上げする方法
その他の掛け算のポイントはこちら
ここまで「切り捨て」「四捨五入」「切り上げ」の方法を解説してきましたが、そもそも掛け算の基本操作や、効率よく行うための工夫などを知っておくと、Excel作業がもっとスムーズに進められるようになります。
掛け算の基本の入力方法
Excelでパーセント計算をする場合でも、まずは掛け算の基本操作をしっかり押さえておく必要があります。
「*(アスタリスク)」を使った掛け算の書き方を覚えておけば、さまざまな場面で応用が効きます。
基本的な掛け算の入力方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
これからExcelを始めたい!という方は、ぜひ参考にしてみてください。
Excel(エクセル)|掛け算の入力方法を基本からわかりやすく解説
掛け算が上手くできない時の原因と解決方法
数式を入れても結果が表示されない、エラーになる、なぜか計算できない…そんなときは、セルの形式や記号の間違いなど、よくある原因があります。
これらのトラブルを知っておくと、エクセルでの作業中に焦ることがなくなります。
掛け算がうまくいかない…というときのチェックポイントをまとめた記事がありますので、困ったときはぜひ参考にしてください。
Excel(エクセル)の掛け算ができない?原因と対処法を詳しく解説
掛け算と足し算を混合して入力する方法
1つの数式の中で、掛け算と足し算を組み合わせたいという場面は多くあります。
その際に大事なのが、計算の順番(優先順位)です。
Excelでは、「()(かっこ)」を使うことで、意図した順序で計算をさせることができます。
複数の計算を組み合わせる方法については、以下の記事でわかりやすく紹介しています。
計算式をまとめてスッキリさせたい方は、ぜひご覧ください。
Excel(エクセル)で足し算と掛け算を混合で計算する基本と応用法
掛け算や掛け算の合計をまとめて出す方法
Excelでは、単純な「セル×セル」だけでなく、連続する複数セルの掛け算をしたい場合は「PRODUCT関数」が便利です
また、複数の掛け算の合計を一気に出す関数もあります。
たとえば、売上金額のような「単価×数量」の合計を出すなら「SUMPRODUCT関数」が便利です。
知っておくと作業が一瞬で終わる関数の使い方について、以下の記事で解説しています。
「関数がまだよくわからない…」という方にもわかりやすく説明していますので、ぜひチェックしてみてください。
Excel(エクセル)で掛け算の入力や結果の表示をまとめて実行する方法
Excel(エクセル)でSUM関数を使って掛け算をする方法を徹底解説|配列数式
掛け算でパーセントを使った計算方法
消費税や割引など、Excelで掛け算をするときにパーセントを使う計算は非常によく出てきます。
このとき、「8%」と入力した値を使って掛け算を行う方法や、数値を「0.08」として扱う仕組みなどを知っておくと、計算がスムーズに進みます。
パーセントの基本的な考え方と、掛け算にどう応用するかを詳しく紹介した記事があります。
ぜひご覧ください。
Excel(エクセル)でパーセントを掛け算する基本と応用法を解説
掛け算でセルを固定するテクニック(絶対参照)
たとえば、同じ税率や割引率を複数の計算で使いたいとき、セルを固定して数式をコピーできるようにする「絶対参照」が非常に便利です。
「$C$6」のように「$」マークを使うと、セルの位置が固定されて、効率よく複数の計算ができるようになります。
作業の手間を減らし、正確な計算をするためにも、ぜひ覚えておきたいテクニックです。
セルの固定方法については、下記の記事で詳しく解説していますので、参考になさってください。
掛け算の数値を処理方法を知っておこう
いかがでしたか?
Excelで掛け算の結果を扱う際、「そのままの数値を表示する」だけでなく、「小数点以下を切り捨てる」「四捨五入する」「切り上げる」といった処理を状況に応じて使い分けられることは、非常に大きなメリットです。
特に見積書や請求書など、金額を扱う場面では、1円単位の違いが重要になることもあります。
今回ご紹介したROUNDDOWN関数、INT関数、ROUND関数、ROUNDUP関数といった関数を理解しておくことで、そうした細かな調整が正確かつスムーズに行えるようになります。
それぞれの関数には異なる特徴があります。
ROUNDDOWN関数は桁数を指定して切り捨てることができ、柔軟性が高い点が特長です。
INT関数は構文がシンプルで手軽に使えますが、マイナスの数値には注意が必要です。
ROUND関数はもっとも一般的な四捨五入を行う関数で、自然な数値の丸めに最適です。
そして、ROUNDUP関数は必ず切り上げるため、余裕を持った見積もりなどに便利です。
これらの関数の使い方を知っておけば、「どのように数値を処理するか」を自分でコントロールできるようになります。
また、ただ関数を覚えるのではなく、「どのような場面で使えばいいのか」「なぜこの関数を使うのか」という目的とセットで理解することが、実務での正確さや時短につながります。
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