独立してから気が付いた自分の力の無さと看板の大きさ

元々某紳士服店で、販売員をしていました。

独立する前は、ドキドキしていましたが、実際どうなるのかと言う不安の方が強かったです。

逆に言えば、いざ形にのれば自分なら出来るという自信がありました。

紳士服店での成績もそれなりの評価を頂いていた事もあったので、「なんとがなる」と思っていました。

ですが、それが何とかならないと気が付いたのはオープンしてからです。

現実を見る

オープンする前に、準備の大半を一人でしました。

何をするにしても一人で実施。

紳士服店は、「来週チラシが入る」とメールが入るので、店舗ではその準備をするだけです。

来られたお客さんに対して販売をするのが仕事。

来られたお客さんを売り逃さないように、さらに、1つでも多くのものを買ってもらうように、セールスしていきます。

この「来られたお客さんに対して販売する」というのが得意でした。

ですが。

それは、会社組織の中の1つの部分でしかないと気が付きました。

大手の凄さ

正直申して、大手の紳士服店にいる頃は、そのすごさが全くわかっていませんでした。

今思えば相当すごい。

  • 本社がある
  • バイヤーがいる
  • 売れ筋商品がすでに揃っている
  • チラシを作る担当がいる
  • 毎週チラシ配布
  • テレビCMをうつ
  • 利益が出る体質を作ってある
  • 在庫品が残らない仕組みがある
  • 誰でも販売できる仕組みがある
  • 販促品がすぐに届く
  • 商品の不足があればすぐに届く

などなど。

これほどすごい仕組みが整っている場所で、やっていたという事実を辞めてから知るという情けなさ。

そもそも、販売員は「会社組織」という枠組みの中にいるから「売れる」だけの話です。

これがもしも、何の看板もない単なる個人商店だったら「信用」も何もないので、買われません。

多くの「信用」が成り立っている前提での販売なので、自分の力は大したものではなかったと気が付きました。

一人でやる事の大変さを知る

何をするにしてもお金がかかります。

全部リアルにお金が出ていきます。

今までは「会社の経費」なんて言って、当たり前のように使っていましたが、とてつもない経費を使って、お客さんが来られていたことを知りました。

そもそも、私の事を信用して買ってくれていたわけではなく、「会社に属するから信用がある」と言う中で買ってもらっていたという事です。

チラシも自分で作り、それを発注し、配布するのも自分。

来られたお客さんだけ対応すればよいというものではありません。

これは、独立してから気が付いたことでした。

独立は大変なものとは思っていましたが、想像のはるか上を行っていました。

何もかもが知らない世界。

独立した後に当初は後悔しました。

「こんなに大変ならやるんじゃなかった」と。

自分で責任を取りたいとか言う綺麗な言葉では済まない世界なんだと思いました。

ですが、やり始めたものは仕方がありません。

後には引けないので、なんとか前を向いていこうと思いました。

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